OUR STORY
UnlocXという社名には、「日本と世界に眠る技術・技・文化・人財の可能性を開放(UNLOCK)し、世界に最高の価値で繋げていき、日本そして世界がより良い状態になっていくことを目指す、という想いがこめられています。これは、私自身が10年在籍したパナソニック、8年在籍したマッキンゼー・アンド・カンパニーでハイテク業界の成長戦略や産業再編プロジェクトに携わってきた頃からの自身のミッションでもありました。
しかしながら、GAFAMが台頭するにつれ、日本のハイテク産業は世界市場での存在感を失い、成長戦略を描く道が絶たれたかに見えました。そんな中、私自身、雷が落ちたかのような衝撃を受けたのが、2016年米国シアトルで開催されていたスマートキッチン・サミット(SKS)です。「テクノロジーで食の未来はどう変わるのか」というテーマの元、そこでは、家電メーカーだけではなく、食品メーカー、小売、投資家、あらゆる業種の大企業もスタートアップも、シェフやデザイナーなどのプロフェショナルも一緒になって、熱く「食とテクノロジー」について語っていました。このテーマが惹きつける企業の多様性に衝撃を受けると同時に、そのカンファレンスで日本企業の登壇者はおろか参加者さえもいなかったことに強烈な焦りを感じました。日本には、世界に誇る食文化や歴史、技、そして家電や食品に至るまで、食に関する技術がたくさん眠っているのにもかかわらず、「スマートキッチン」という領域でJapan Passingが起こっている。すぐさまスマートキッチン・サミット創業者のマイケル・ウルフ氏にお会いし、当時在籍していたシグマクシスで2017年8月にスマートキッチンサミット・ジャパン(現SKS JAPAN)を初開催するに至りました。
「スマートキッチン」というテーマは、次第に「フードテック」の領域に広がり研究・調査していくと、そこにはフードロスや食にまつわる健康課題、食料安全保障といった、緊急度高く解決しなければならない「フードシステムの課題」と、「食のもつ多様な価値」を掘り出していくことによって広がる新しい市場が見えてきました。これまでは、主に大手企業等のコンサルティングプロジェクトという形で、企業ごとの成長戦略を策定しながらフードシステムの課題や食の多様な価値を事業化していくことに取り組んできましたが、多種多様なステークホルダーを巻き込んだ動きが次々と出てきたため、単独個社の支援も引き続き重要である一方で、新しいモデルを構築する必要性を強く感じはじめました。
Global Food Tech Conferenceという形で進化を遂げる「SKS JAPAN」は毎年開催して、参加してくださる企業、スタートアップの皆様、ご登壇してくださる国内外のイノベーターの方々の持つ、食の未来に対する想いがどんどん強くなり、日本国内においても多様な業種と専門性をもつ人々が集まるエコシステムとして成長してきています。
今ここに必要なのは、「起業家」精神を持ち、Big Pictureを持って事業を構築する本気のチェンジメーカー・イノベーターたちが有機的に繋がり、叡智を結集して価値創造に向かって前進することであり、これによって世界の様々な食の課題を解決し、食の力で社会を善くして行くことではないでしょうか。
そうした思いで立ち上げたのがUnlocXです。UnlocXは国内外の様々な産業の交点となり、既存の枠組みにとらわれない自由な発想で、多様なステークホルダーが参画できる共創型の研究&事業開発の場を構築したいと考えています。また、食の産業をもっとリジェネラティブ(継続して価値を生み出していく)なものにしていくとともに、テクノロジーが食の価値や人間の存在意義を壊してしまわないよう、「フードテックと人間」、「フードテックとビジネス」のちょうど良い関係性を探って行くことも、私たちの大事な使命であると考えています。食は経済的価値だけを追求すれば良いというものではありません。将来世代が誇りに思えるような食の未来に向けて、UnlocXは10Xのスピードとインパクトで技術・技・文化・人財をUnlockしていきます。
ぜひ、新しいことに挑戦したいと考えてみる皆様と、色々な形で関わりたいと考えています。
株式会社UnlocX
代表取締役CEO
田中 宏隆
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